shop33とその後の物語 第四回 SOVIETS vol.2

2019年1月 6日 12:00

新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。
2019年最初の投稿は、前回に引き続きSOVIETSのインタビューVol.2をお届け致します。
それではお楽しみください!


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◆今明かされる真実

内沢
 Shop33さんが路面店に移転した時に、入り口に大きな看板があったじゃないですか。そこにぜひSOVIETも宜しくお願いします、って荒武さんに依頼されてデザインを展示させてもらうことになったんですよね。他のデザイナーさんは紙にプリントして巨大なポスター形式で展示してたんですけど、僕らはプリントじゃなくて布にペンキで塗って展示しようってことになって。そこで、荒武さんに看板の寸法を教えてもらって、お店でシーツを買ってきてサイズに合わせて切ってペンキで塗って作ったんですよ。それで覆面ブランドらしく、隅っこにロシア人のサインを入れたんですよね(笑)。オズマとか、カルノフとか(笑)。


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荒武 いたねー、オズマとか(笑)。

Die お店ぐるみでいろいろと仕掛けてくれていたんですよね。

荒武 まさにバンクシーだね。

内沢 どちらかと言うとバンクシーが僕らの真似をしてるんですよ(笑)。

Die いやいや、バンクシーのほうが全然早いですよ(笑)。でも世の中を面白くしたいという志は一緒ですから。その志は今も一緒ですよね。

内沢 そうだね。ちなみに今のSOVIETS(ソビエツ)のコンセプトは自分達が欲しいものとか、面白いと思うものを作ろうというコンセプトなんで、当時のSOVIET(ソビエト)と根本は一緒ですね。ちなみにSOVIET時代は、それぞれメンバーにロシア名を付けていたのですが、誰が誰だかわかりますか?
http://next33.com/fp/200405-1.shtml

木原 オズマが新聞記者ってことは、内沢さんですか?

内沢 そうですそうです。

木原 他はヒントがなくってわからないです(笑)。

内沢 確かに(笑)。カルノフが広岡さん、イワンが淳平くん、ユアンはDieちゃんです。イワン、ユアンが兄弟で。


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木原 ゾキロフはフェイクなんですか?

内沢 ゾキロフもいるんですよ、実は。

木原 音楽関係の方なんですか?

Die 言っちゃうと、HONDALADYのマルがゾキロフで、Tシャツを着て宣伝するっていうことでやってたんですよ。

荒武 なるほどー。

内沢 作ってるのは4人なんですけど、一応5人でSOVIETっていう設定にしてました。でもこの当時のインタビューめちゃくちゃだよね(笑)。この原稿、最初から最後まで僕が適当に考えて書いたんですよね(笑)。

荒武 絶対騙されますよね。俺だって下手したら今も信じてるもん(笑)。


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◆デザイン

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内沢 SOVIET(ソビエト)もSOVIETS(ソビエツ)も、誰がどのデザインを担当したのかって公表してないんですけど、それぞれ作品によって色が出るので面白いですね。

木原 皆さんでこういうのを作ろうって話をして作ったりする訳じゃないんですね。

内沢 各々が勝手に作ってますね。基本的にはここ(広岡さんの事務所)に集まって、今年の冬は何作ろうか、など制作スケジュールだけは決めるんですけど、個々のデザインはお任せですね。テーマも決めてる訳じゃなくて、僕はトレーナーが欲しいからトレーナー作りますとか、じゃあ僕は今回パーカー作りますとか。それで制作費の計算だけして、後はスケジュール組んでそのまま作るって感じですね。だから共同作業がほとんどないですね。ただ僕だけはデザインのプロじゃないので、ネタだけ考えてある程度までラフデザインは組んで、後は清書してって広岡さんにお願いしますけど、共同作業はそのくらいですね。


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荒武 でもThe Designers Republicもそんな感じですよ。4人位いて、イアンがトップにいますけど、各自がデザインを考えてそれぞれ作ってって感じで。今はどうかわからないですけど、僕が事務所に行ってた頃はそんな感じでしたね。

Die でもよく見てみるとこのデザインラインはこの人だなってのがわかってくるんですよね。藤子不二雄みたいなもんですよね。

広岡 藤子不二雄はわかりやすいけどね(笑)。

木原 皆さんはそれぞれ個々でも活動されてるじゃないですか?例えばDieさんと淳平さんはKetchupartsでも活動されていて。その2つでの活動の違いとかっていうのはあるんですか?極端な話、それぞれ自身のブランドでもあるので自分のやりたい表現ってそれぞれで出来るとは思うんですけど、コンセプトの違いだったり意識されていることってありますか?

Die SOVIETSはSOVIETSとしてのトータルイメージに僕の好きなものを落とし込んで、大衆的なイメージというか、オシャレによった作品作りを目指しています。Ketchupartsに関してはよりコアな、もっと好きなものを作るというか、本当に好きに作ってより自分の責任でやるっていうことを意識しています。


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淳平 僕は基本的にそんなに分けてるつもりはないですね。最近はKetchupartsは手伝っていないので…

内沢 でも逆にSOVIETSで作る時に、こういったものを作りたいとかテーマ性とか意識しているものはないの?

淳平 まずは他のメンバーとラインが被らないようにってのは意識してます。やっぱり僕だけ皆とはカルチャーが違うので。


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Die 同じデザインでも、僕とか広岡さんはゲームとか音楽が下地にあるんですけど、淳平はファッションとかスケーターとかそっちのカルチャーなんで、違いがあるんですよね。


◆コンセプト、大人の遊び


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木原 内沢さんは先程欲しいものを作るっていうのがSOVIETSのコンセプトだっておっしゃってたじゃないですか?それ以外に個人的においてるコンセプトってのはあるんですか?

内沢 個人的には、”SOVIETSは皆仲良く”ってのはありますね(笑)。それと僕が一番年上っていうこともあって、まとめ役になるんだろうなってのは勝手に思ってます。他のメンバーがどう思ってるかはわからないですけど(笑)。


荒武 素晴らしいコンセプトだね(笑)。

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木原 広岡さんはどうですか?

広岡 僕も、基本的にはみんな仲良く(笑)。それと、一時期SOVIET(ソビエト)が休止して、最近またSOVIETS(ソビエツ)で復活して久しぶりに活動してみたらすごく面白いんですよ。SOVIETSは、仕事じゃないので、ある程度自由にできるって言うことと、後はSOVIETSって完全にオリジナルって言うよりは、すでに存在する意味を持ったデザインを一回解体しちゃって、それを組み直して別の意味にしちゃうっていうデザインがSOVIETSぽいのかなって個人的には思ってます。個人的なコンセプトとしてはそういう感じですかね。でも正直、焼肉食べて終わりかなって思ってたから、実際こうやって続けてみたら面白いんですよ(笑)。正直体力無くなってくると、自分で何かをやるっていうのがちょっとしんどくなってくるんですよね。ゲームとかもそうですけど、熱中してやってたゲームをなにかでやめて3日離れちゃうと意外に続きをやらないんですよ。どれだけ熱中してても。それと同じ感じがあったのが、3日ぶりに始めてみたら「やっぱり面白いじゃん」って。


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内沢 僕らって会社形態じゃないし、それぞれフリーで仕事をしているんで、サークルに近いっていうか好きなことをやって息抜きになってるっていうのもありますね。

荒武 そうだよね、遊びだよね。俳句の会とかそういう感じの。

内沢 ほんと、そういうノリに近いですね。大人の遊び。昔と違って、歳もそれぞれ40超えてて、それぞれ仕事をきちんとしてて、余裕もあるので、結構お金使っていろいろ作ったりできるんですよ。若い頃はお金もあんまりないからTシャツも1版刷るくらいしか出来なかったけど、今は大人ならではの遊びができるようになって。


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内沢 これHONDALADYの小冊子なんですけど、これにSOVIETSで広告を出させてもらったんですよ。その広告用に、写真館に行ってドーベルマンと写真を撮ったんですけど、いろんなツテでドーベルマンを手配したら日本チャンピオンのドーベルマンが来ちゃって(笑)。

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木原 なんの日本チャンピオンなんですか?

Die 4年に一度あるみたいなんですけど、警察犬の全国大会みたいなのがあって、それのチャンピオン犬がだったみたいで(笑)。

内沢 広告を作るにあたって、写真館に行って写真撮ろうって話になったんですけど、普通に撮るのは面白くないよねって。じゃあドーベルマンと撮ろうってことになり、ペットモデルの会社をあたったんですよ。そしたらドーベルマン1頭借りるのに10万円くらいでめちゃくちゃ高くて。それで知り合いを通じて撮影に協力してくれる人(&犬)を紹介してもらったら、チャンピオン犬が来たんですよ。

広岡 さっき大人になって余裕ができたって話をしておいて、10万円がめちゃくちゃ高いっていうね(笑)。

Die 正直、ドーベルマンは合成でも出来るんですけど、合成写真じゃ意味がないって行って実際に撮ったんですよね。

淳平 雨の中、みんなで朝集まって、着慣れないスーツを着ていったんですよね(笑)。

内沢 そう、一応これとは別に、せっかく写真館で撮るからってことでメンバー全員で記念写真も撮ったんですよ。それは、どこにも出してないし、まさに大人の遊びですよね(笑)。

荒武 この冊子たくさん作ったんですね。


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Die これはHONDALADYが5ヶ月連続で作った冊子なんですけど、裏表紙に全部SOVIETSが広告を出したんですよ。しかも全部SOVIETSからちゃんとお金ももらって、出稿してもらってるんですよね(笑)。

広岡 我々初の出稿ですよ(笑)。

Die 同人誌なんですけどね(笑)。

内沢 ちなみにドーベルマンの広告だけみんなで考えて作ったんですが、他の広告は、それぞれ4人が個別に担当してデザインを作ったんですよ。

荒武 全然違うけど、それぞれ色が出ていいですね。


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Photographed by Kei Murata

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