100% SOBER by Rob Kidney Exhibition 2013.2.14 - 2.28

2013年3月 5日 16:05

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「100% SOBER by Rob Kidney」という展覧会を見に、先月田端のWISH LESSに行って来ました。Kidneyことロブ・キドニーは、英国出身で現在東京を拠点にしているイラストレーター、アーティストです。例えば、2001年に発売されたBasement Jaxxの12インチ「Where's Your Head At」(2001) やアルバム「Rooty」(2001) などの一連のジャケット・アート・ワークでもご存知の方も多いと思います。発売当時、HMVやタワーレコードなどの輸入レコード店の壁に一際目立って陳列されて売られていたのを今でも覚えています。懐かしい友達からの連絡が来て「つい最近ロブ・キドニーというアーティストの人と出会って、Kidneyと話していたら山ちゃん (Duck Rock) の話題になって... 彼の個展を一緒に見に行かない?」というわけで。

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僕とKidneyが初めて出会ったのは、2002年の夏のことでもう11年も前になります。驚くべき年月の早さです。その時、僕は都内で開催されたイギリスのGuy Maymanというアーティストの展覧会を見に行って、その帰りに時間帯も夜だったのでその展覧会場に居合わせた皆で飲みに行こうということになりました。その中にRob Kidneyもいて、彼と僕とはグラフティ・アートの話をしていました。

Kidney:「REQは知ってるかい?」Duck:「もしかしてSkintの?」Kidney:「REQとは友達なんだ。」
Kidney:「Futura 2000は好きか?」Duck:「Mo' WaxとThe ClashのThis Is Radio Clashだっ。」
と僕はグラフティについては知識が乏しく分からない話もたくさんで、僕の返答は結局音楽ネタの方向に向かってしまう有様。
Kidney:「She Oneは知ってる?」Duck:「知らない。」
(このShe Oneが、この半年後の2002年12月にDuck RockのミックスCDのジャケット・アート・ワークを手掛けるなんて、このバーで会話している時は想像もしませんでした。偶然過ぎるという程の話ではないかも知れませんが、それでもなんだかワクワクします。)
http://www.amazon.co.jp/SOUND-REPUBLIC-VOL-2-MIXED-DUCK/dp/B00007JWLG (She Oneデザインのジャケット)

(...2002年のバーでの話の続き) 僕は、その頃発売されたばかりのBasement Jaxxの「Where's Your Head At」のグラフティ・アートをとても気に入っていて、自分でもそれを手本にDuck Rockのグラフティ・ロゴを練習したり書いたりして、それを自分のDuck Rockのホーム・ページや名刺のデザインに取り入れたり、それはもう模倣にも近いものでしたが (苦笑)。そしてその日もその「Where's Your Head At」のジャケットを印刷コピーしたものをファイルに挟んでバッグに入れて持ち歩いていて、なぜ持ち歩いていたのかは覚えていないのですが。そして、その時その紙をKidneyに見せて「最近僕はこのBasement Jaxxのグラフティがお気に入りでね。」と言ったら、彼は「なんてこった!これを書いたのは僕だ。」という話になってしまって。僕はそれはもうただただ驚いてしまうしかなくて。Kidney本人も余りの偶然と、自分の作品がコピー機で印刷されたシワクチャの用紙を突然見せつけられて、微妙に戸惑いつつも喜んでいて、興奮を隠し切れない様子でした。
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あれから11年、僕的にはまた会いたいなと望んでいたんだけども、東京にいるのかも定かではなかったし、クラブで1度だけ鉢合わせになったけれども、その時はすぐにはぐれてしまったりで残念ながら再会と呼べるようなものではなかった。だから今回の再会はほんとに懐かしくて嬉しくて、2002年の夏の記憶やその頃の思い出がこう一気に蘇ってきました。昔話が長くなってしまいましたが、11年振りに再会したKidneyは髪が伸びて少しパーマがかかったくらいで、昔のままでした。

個展会場は東京都北区のJR田端駅から歩いて数分の'WISH LESS'という格好いいショップ兼ギャラリー・スペースでした。古く趣のあるRETRO NIPPON な建物の1Fにスポッとはめ込まれたような内装でその建物とのギャップがとても格好いいお店です。
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今回の展覧会はRob Kidneyの新作と未公開作品が所狭しとギッシリと飾られていて、すごい作品数でした。展覧会のタイトルの"SOBER"とはしらふという意味で「100% SOBER」=「100%ありのまま」というテーマだそうです。「ありのまま」いい言葉だなあ... 。手描き、ペイント、コラージュ、シルクスクリーンといろんな手法の作品が展示、そして販売されていて、殆どの作品は量産ものではなくて1点ものばかりでした。僕はKidneyのアートワーク (全種類違うVersion) +選曲の音楽CDとステッカー等を買いました。Kidneyに「これはRobのDJ&選曲?と聞いたら、彼は恥ずかしそうに「これをDJとはとても言えない、僕はただ好きな曲を集めただけだ。」としきりに言っていたのが印象的だった。そこまで謙遜しなくてもとも思ったけど、彼が妙にそこにこだわる気持ちは何となく分かる気もしました。
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それはよしとして、イベントも夜が近づくに連れてお客さんもどんどん増えて来てぎゅうぎゅう詰め状態になってきた頃、Kidneyのライブ・ペインティングが始まりました。スプレー缶ではなく色々な太さや色々な色のカラー・マジックでのグラフティで全部で7枚くらい描いてたかな。カラー・マジックと言っても,本当にぶっといマジックで、マジックの中のインクが飛び散って溢れ出る迫力だった。実際Kidney本人の顔や手にインクが飛び散っていました。782mm x 1090mmの特大ポスターに 描かれたグラフティのポスターは、乾いてないマジックのインクが滴り落ちていました。WISH LESSの販売サイトで5,000円で売られていたけどまだ残っているのかな?
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この日気になったのが、彼の作品によく登場してくるテディベアのモチーフ、これは何なのかKidneyが他のお客さんに英語で説明していたけど、僕はそれが何だか分からぬままその日は帰った。分からなくてもそれはそれで、それよりもあとでKidneyのホームページで「Sun-Day Friends」とタイトルのグラフティとはまた違ったタイプの絵本のような作品群を見ていたのだけど、これがまた愛らしくてとても気に入ってしまった。こちらのURLで見れます。
http://www.rob-kidney.blogspot.jp/2012/11/recent-private-commission.html

というわけでとても楽しい展覧会でした。今後のRob Kidneyがますます楽しみです。
http://rob-kidney.blogspot.jp/
http://wish-less.com/

DJ Duck Rock

1990年代初頭ナイトクラブでのDJをスタート。DJセットでは、ハウス、ブレイクビーツ、エレクトロとその時代の最新のエレクトリック・ミュージックを軸に、時に60〜90年代のモンド、ロック、ニュー・ウェイヴ、インディーなどの音楽をアクセントとしてミックス。BPMや質感の異なるそれらの多様な音楽の組み合わせ、DJミックスさせていくそのスタイルは、現在も変わらずジャンルの違和感を越えユーモアに溢れている。1999年以降、現在のDuck Rockに名義を改め、DJにとどまらずリミックスやプロダクションも本格的にスタート。Jon Spencer Blues Explosion,Space Cowboy, Polysics, Tokyo Sluts, Ramrider, Digiki,Detroit7他からのオファーを受け、数々のリミックス作品を手掛けオフィシャル・リリースされてきた。2002年にはKSRよりMixCD'Sound Republic Vol.2 Mixed by Duck Rock' (KCCD-092)を発売。その後も複数のコンピレーションに参加を重ね、現在もリミックス等のプロダクションとDJとで平衡して活動している。
http://soundcloud.com/duckrockremixes
http://www.mixcloud.com/djmixduckrock/
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