フジロック・フェスティバル「オールナイトフジ MEGA-10」

2012年8月17日 12:20

QHEY001.jpg

7月27日〜29日の3日間開催された今年のフジロック・フェスティバル。

初日の深夜に会場内のオレンジコートで開催された「オールナイトフジ」に出演したので、今回はそのレポートをお届けします。

ボクがフジロックに出たのはこれで2回目なんですが、1回目というのがかなり前の話。
フジロックとしては3回目の開催で、苗場に場所を移した最初の年のこと。
オフィシャルサイトのヒストリーで調べてみたら1999年の事でした。
実に13年前!

http://www.fujirockfestival.com/history/history99.html

 

今で言うレッド・マーキーのところにヴァージン・テントというのが設置され、DJやクラブ系のライブアクトが多数出演していました。
デビューして間もないBoom Boom Satellitesも出てましたね。
この時の動員数が72,000人。
既にすごい規模だったんだけど、今年は140,000人という、その頃に比べて倍の人数にまで及んだそうで。

2003年から、かつてのフジテレビの深夜番組の名前をそのまま頂戴した見事なネーミングの「オールナイトフジ」が苗場の最奥の地であるオレンジコートで開催されるようになりました。
今年はその10周年ということで、「オールナイトフジ MEGA10」と称して10人のDJが出演することになりました。
これがちょっと面白いスタイルになっていて、ステージを格闘技のリングを模したものにし、左右に1つずつDJブースが配置され、向かって左が赤コーナー、右が青コーナー。
そして1ラウンドにDJが2名ずつ紹介され、対戦を行うという形式で進められます。
DJプレイ自体は同時に行うのではなく、1ラウンド90分を45分ずつプレイし、実際に勝敗を付けるわけでもありません。
あくまでも演出ということで。
とは言え、各DJの入場コールをするのは、PRIDEやK1で脚光を浴び、すべらない話などでも活躍している巻舌の絶叫MCレニー・ハートさん!
これは燃えますね!
 

で、その対戦カードが以下のようなものでした。
1R
DEXPISTOLS vs DJ AKi & YUUKi MC

2R
DJ EMMA vs DJ NOBU

3R

DJ KRUSH vs !!!KYONO + DJ BAKU!!!

4R

KEN ISHII vs Q'HEY

5R

REE.K vs TSUYOSHI

どれも好カードと言える面白い組み合わせです。
ボクは第4ラウンドでケンイシイとのテクノ対戦という事になります。

QHEY002.jpg

Q'HEY、DJ KRUSH、DJ EMMAというなかなかレアなショット

で、このアイディアを聞いた時、瞬時にアイディアが1つ湧きました。

イシイくんは無類のプロレス好きとして有名だし、折角リングが用意されてるんだから、こっこはちょっと昭和レスラー的な演出をやってみたいと。
 そこでボクはタイガー・ジェット・シンに扮して、ターバン巻いてヒゲはやしてサーベル持って登場するので、一緒になんかやろうよとイシイくんに提案しました。
それにイシイくんも乗ってくれて、ボクがタイガー・ジェット・シンなら、自分は宿命のライバルであるアントニオ猪木になるしかないなと。これでKEN ISHII vs Q'HEYの戦いは、猪木 vs シンという流血必至のリングへと変貌を遂げることになります(笑)
 

タイガー・ジェット・シンは、サーベル持って暴れまくる極悪レスラーなんですが、実は決してサーベルで相手を刺すことはなく、柄の部分で襲うのみです。で、このサーベルを用意するに当たって、ネットで検索していろいろ探してみたんですが、どうもしっくりするものが見つかりません。
ちょいちょい見かけるものはペーパーナイフ的な小型なものばかりで、大型で本格的に見えるものは数万円して、今回の寸劇に使うにはちょっと...ってものばかり。

そもそもシンが持ってるような形のサーベルって全然無いなって思ってたところ、これってそもそもサーベルとは呼ばないかもしれないと思い、ふと考えが行き着いたのはフェンシングの剣でした。
それで探してみたら、まさにそんな感じ。
でもフェンシングの剣ってどこで買えるんだろうってググってみたら吉祥寺にありましたフェンシング専門店!
 

東京フェンサーズ

http://www.tokyo-fencers.com
 

どうやらフェンシングの剣というのは、自分でパーツを選んで組んでもらうようです。
もしかしたら、ボクみたいに遊びで買おうとする人は相手にしてもらえない、もしくは銃刀法なんかに引っかかるものだったりして簡単には売ってもらえないかもしれないと思い、事前に調べておいて、店に行ったときは
「フルーレのスタンダードの練習剣で、ヒルトはフレンチでお願いします(涼しい顔)」
と言えるように練習しておきましたw
店主はすぐにその場で組んでくれました。料金は約4,000円。
ちなみにボクの心配をよそに、銃刀法違反ではないし、素人でも全然問題ないようでしたw
 

そんな感じで準備をし、イシイくんと共に打合せをしたシナリオは以下の通り。

まずKEN ISHIIが呼ばれて入場、赤コーナーのDJブースに向かう。

続いてボクが呼ばれ、サーベルをかざして飛び出す。

黙々とプレイスタートの準備をしているイシイくんの背後をサーベル(柄の部分w)で襲う。

崩れ落ちるケンイシイ。ボクはサーベルを掲げてオーディエンスに強さを誇示。

しかし起き上がったケンイシイがナックルパートで反撃。返り討ちにあったボクはセコンドに運ばれて退場。

ケンイシイ、猪木ボンバイエをかけてプレイスタート。


実際の映像がYouTubeにアップされているのでご覧ください。
正直本番ではステージ上が少し暗かったこともあり、よくわかんなかったみたいですが...
カメラで追ってもらえれば良かったんですけど、ちょっと演出の準備の上でいっぱいいっぱいだったようなので。
まあこれはこれでよしということで!(笑)

KEN ISHII vs Q'HEY at ALL NIGHT FUJI - MEGA10 : FUJI ROCK FESTIVAL '12


 

でこのムービーの通り、レニー・ハートさんのコールの後、スクリーンにゴングの画が出て「ファイト!」のコールで各DJがプレイスタートするんですが、ボクの際にはもう1つ演出を入れてもらえました。

それは名前のコールの途中で音が止まり、ブラックアウトして一旦全てのシステムがフリーズしてしまうというもの。
 しばし真っ暗で無音になったステージ。
そこに響くMacの起動音。 そう、フリーズの後は「REBOOT」(再起動)です!


画面上にはパチパチパチと小さく「REBOOT」の文字が出され、続いて大きく「SYSTEM REBOOT」と表示されます。
その後男性の英語の声でシステムのチェックをしているアナウンスが流れます。
高音のチェック、OK、そして低音チェック、そこでボクのプレイがスタート!
スクリーンには大きく「SOUND」と表記され、サウンドシステムが復帰した事を示します。
続いて「LIGHT」の表示。ライティングシステムが復帰。
さらに「LASER」の表示でレーザーが「LED」の表示でLEDが次々と起動していき、最後にファイヤーが炸裂!
順を追って盛り上がっていく様は圧巻で、すごく盛り上がる演出をしてもらえました。

このアイディアは、前回このブログでも紹介したblock.fmの番組「radio REBOOT」生放送の時、ちょうどボクの前の時間に番組をやってたオールナイトフジのオーガナイザーのBryan Burton-Lewisから、番組を変わるタイミングで「なんか演出のアイディア出してみて」って言われて「オッケー考えとくよ」と言ってたところ、ボクらの番組中にブライアン自身が番組名の「REBOOT」からこのアイディアを思いついちゃったようで、放送中に飛び込んで来て「このアイディアどう?」って説明され、ボクにとってもそれ以上いいアイディアは無いなって思い即OKしたっていう流れでした(笑)

この演出を含めたボクのプレイのムービーもアップされています。
ファイヤーの出るところの盛り上がりは凄いです!
特に後半(このムービーでは14:50頃)の部分とか。
既に朝4時半頃だというのにこのテンション!
しかもフジロック自体は夜だけでなく、基本みんな昼から遊んでますからね。
素晴らしいパワーをいただきました!
 

Q'HEY at ALL NIGHT FUJI - MEGA10 : FUJI ROCK FESTIVAL '12


 

もうひとつ裏話があって、ボクには11歳年下の健太郎という義弟がいまして、彼は元々ミュージシャンを志していたんですが、今回ボクがフジロックに出ると事を伝えるとまるで自分のことのように喜んでくれて、というか脳内では完全に自分の事に置き換えられたようで、ボクに同行することで「これで自分の夢が30%は叶った!と言うかもう叶ったようなもんだな!」と舞い上がって夜も眠れなかったそうなんですよ。(笑)

で、先述の猪木 vs タイガー・ジェット・シンのアイディアを伝えると「自分がセコンドとして出るんで、折りたたみ椅子で叩くなり何なり使ってください!」と申し出てきまして、自分側のセコンドを殴るとか普通はリアルじゃない話なんですが、最終的には猪木に襲いかかろうとするボクを制止に入ったり、倒れたボクを搬送するなどして、フジロックのステージに立つという彼の夢は実際に叶ったのでした!(笑)

身長183cmのイケメンなんですがね、かなりかわいいところがあるんで、そんな健太郎への励ましのメールを是非こちらのアドレスにお願いします!

ganbare_kanchan@djqhey.com
 

QHEY003.jpg
ボクのプレイ終了後
左からSublime RecordsのオーナーDJ Yama、DJ Yasuzawa、Takami、義弟の健太郎、Ken Ishii、Q'hey、オールナイトフジのオーガナイザーBryan Burton-Lewis、DJ TKD、Ken Ishiiマネージャー藤井くん、ageHaでのClashのオーガナイザー荒木

翌日もドラゴンドラで頂上まで登ったところにあるデイドリーミングで開催された「オールナイトフジ10周年アフターパーティー」でもプレイすることになっていて、午後1時から1時間、晴天の中最高に気持よくプレイしてきました。

アフターパーティーでのプレイ終了後即下山して、越後湯沢駅から新幹線に飛び乗り(自宅からは車だったんですが、新幹線で行かないと間に合わないので車はそのまま同行の義弟に託しました)、東京駅で東海道新幹線に乗り換えて大阪へ。
当日の昼から夜にかけて開催されていた野外イヴェント「港音楽祭」への出演で、現場に到着したのは出番直前というギリギリなスケジュールでしたが、何とかこなすこともでき、忙しくも充実した夏の日を過ごせたのでした。

DJ Q'hey

「MOON AGE RECORDINGS」主宰。東京でハードテクノの代名詞的存在とも言えるパーティー「REBOOT」、新木場ageHaにおいてレーベルパーティー「MOON AGE」をオーガナイズ。1989年よりDJ活動を開始して以降、日本のテクノシーンをリードする存在として常に最前線で活躍。国内最大級野外フェスティバル「METAMORPHOSE」に毎回出演を果たし、アジア、ヨーロッパ諸国でプレイする機会も多い。1995年から楽曲のリリースを開始し、2006年アルバム Q'HEY + REBOOT 「ELECTRIC EYE ON ME」をリリース、全国ツアーを開催。ミックスCDにおいては「SOUND REPUBLIC」「REBOOT #001」(共にKSR)「NYSO VOL.1:DJ Q'HEY」(YENZO MUSIC)の3枚を発表している。
blog :
http://blog.so-net.ne.jp/qhey
MySpace :
http://www.myspace.com/qhey
pagetop