PSYCHETRONICA TOKYO サイケトロニカ

2013年7月23日 17:00


サイケトロニカは、かつてshop33のお膝元、吉祥寺の30人も入れば満員になってしまう規模でありながら音響が素晴らしいDJバー『チーキー』にて私がオルガナイズしているイベントである。毎回遊びに来て頂いている方やDJの方には、本当に感謝している。

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1回目の吉祥寺フォース・フロアーでの開催が9年前、チーキーで定期的にやるようになってからは約7年程だが前身のイベントや活動を含めるとその歴史は、大変長く1993年のGGSB(ゲー・ゲー・エス・ベー)との出会いから始まる。評論家の高橋健太郎氏もギターで参加していたこのバンドは、ドラム、サックス、DJという変わった編成であり日本でもいち早く人力テクノをやっていた彼らがニューヨークに来た時に友人の紹介でライブを観に行った。
(ちなみに彼らとサーティー・スリーの荒武氏の勧めで私のテクノ遍歴は始まった。)

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GGSBのDJ体操笑顔とは、NYでロフト等のクラブに行ったり私が97年にNYより帰国してからも彼の経営していたアンビエント茶屋でDJをしたり野外パーティーに参加したりと色々な活動を共にしていたがイベントを体操笑顔、ソラリス・アワーと私の3人で始めたのがサイケトロニカである。コンセプトは、名前の通りサイケデリックな感覚とエレクトロニカ的な音響をフォーカスしたものである。開始当初は、フォース・フロアーやマンゴスチン・カフェと会場を毎回変えて行っていたが私がレゲエDJのジャートメ氏に誘われてDJをしたのをきっかけにチーキーでサイケトロニカを定期的に行うようになった。 そして約2年前に体操笑顔が個人の活動で忙しくなった為、私がオルガナイズをすることになった。

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今でもイベントは、スタート当初と変わらずテクノを基本にレギュラーDJ陣とゲストDJやライブアーティストを招いてクリスマスやハロウィーン等の祭事に合わせたパーティーを催している他にジャズ、メタル、ハウス、ダブ、ヒップホップ等と毎回異なるテーマを設定して、各ジャンルを得意とするDJをゲストに招えている。彼らに基本は、テクノのイベントであることは伝えているがテクノが難しいようであれば好きにプレイしてもらっている。レゲエのDJを招いた時は、このイベント用に4つ打ちのダブ、レゲエ系トラックを用意してくれて私たちが回すダビーなトラックとは、異なった熱いグルーヴのプレイをしてくれた。中には、テーマに関係なくプレイする方もいれば忠実にそのジャンルの楽曲を用意して来る方もいる。もちろんレギュラーのDJにもテーマのジャンルを意識した選曲をお願いしているがメタルやジャズで頭を抱える方もいる。

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80年代にNYのニッティング・ファクトリー(前衛系ライブハウス)で指揮者が持つプラカードに書いてある異なるサインに従ってミュージシャンが演奏するというパフォーマンスの話しを聞いたことがある。そのカードが上がっている間は、特定のミュージシャンがプレイしていいという指示が記されている。例えばドラム、ベース、ギターというサインの時は、その3人。全員というサインが出れば、バンド全員。ただそれは絶対的な命令ではなく指示なので必ずしも従う必要はない。「誰がなんと言おうと今俺は、やりたい。」とか「私の出番でないけどベースひとりでソロに困っているからバッキングに入ろう。」とか「演奏の指示が出ているけどそんな気分じゃないよ。」と選択は、自由である。このコンセプチュアルなメソッドは、ある程度の統制を取りつつも偶然に新しい何かが生まれる可能性を残している。この方法を意識した訳ではないがサイケトロニカは、DJに毎回のテーマを意識して貰う事によって「60年代ロックだけどリフの感じがミニマルテクノだ!」とか「アンビエントだけどなんとなくプログレッシブ・ロックな感じ。」といった一つのジャンルに囚われない新しい感覚や音楽を生み出すきっかけとなるイベントであればと思っている。最近では、音楽ジャンルに留まらずテーマをフレンチにしてモダン・シャンソンのシンガーを招き、NY凱旋のアーティストがゲストの時は、NY縛りといった新しいテーマに取り組んでいる。

小難しい話しは、さて措きサイケトロニカは、呑んで踊れるとても楽しいイベントである。
(風営法でダンスは禁止なのでここだけの話し。)
しかも入場無料! 偶数月、第4土曜開催。午後10時スタート。
このブログを見て興味を持たれた方は是時遊びに来て頂きたい。

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bar Cheeky
21:00〜 月曜日定休
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-30-10
0422-22-8005

Photographed by Kei Murata

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Shin Shimokawa

1980年から18年間ニューヨークに滞在。 ベーシストとしてラメルジー(映画ワイルド・スタイル)をフィーチャーしたノーウェイヴバンドDeath Comet Crew(デス・コメット・クルー、以下DCC)に参加する。またギターやプログラミング等にて数多くのプロジェクトに参加し映画サントラ制作等の活動も行う。 90年代にはミックス・マスター・モリス、ハーバート、マット・ブラック(コールド・カット)を招いてのマルチメディアイベント 『ネオテリック』(足利、新潟、タイ)にDJ/LIVEとして参加。 99年、グリーン・ベルベット、DBX等参加のレイブパーティICM(インディアナ、米)にてヘッドラインを務めドラムンベースのライブ演奏を行う。 2003年、20年ぶりに再結成したDCCのライブを、ニッテイング・ファクトリー(ニューヨーク)で行い好評を得る。 同年ラメルジーとDJ Kenseiのプロジェクトに参加。05年、代官山ユニットにてDCC初の来日ライブ(共演プラスチック・セックス/中西俊夫、野宮真貴他)、翌年にフランスにて開催されたエレクトロ系の大規模音楽イベント『ヌイブランシャ』にてライブを行う。現在は、吉祥寺チーキにてイベント『サイケトロニカ』開催、テクノ系のプロジェクトやダブ系ユニットのUri Duble Nation、DCCのスチュアート・アーガブライトとのインダストリアルユニット『ブラックレイン』等多くの活動を行っている。

主な参加音楽アルバム
『At The Marble Bar』Death Comet Crew(Beggars Banquet)『Don’t Step On Tiny』She Never Blinks (Captain Trip) 『Colloquium』 V.A. /Carlos Peron、Martin Rev(Dark Star)『Black Rain1.0』『Nanarchy』(Fifth Colvmn) 『Anti NY』V.A. (Gomma) 『This Is What You Mede Me』Rammellzee (Tri Eight) 『This Is Rip Hop』Death Comet Crew (Troubleman Unlimited / Delic Records ) 『Number Pieces 2』V.A(Delic Records) 『Now I ‘m Just A Number』Black Rain (Blackest Ever Black)

映画サントラ参加作品
『マリリンとアインシュタイン』(監督:ニコラス・ローグ)『フラート』(監督:ハル・ハートレイ、出演:長瀬正敏他)『JM』(原作:(監督:ロバート・ロンゴ、出演:キアヌ・リーブス他)

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