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初のエッセイ集『GENERATION'N'』を出版した佐藤大ちゃんのインタビューです。この本の中には33が93年に発行していたfloppy magazineに書きおろしてくれた小説(本の中では山田ないとさんが描いたイメージイラストも載ってる!)や95年にこのフリーペーパーに書いてくれたテキストも載っています。あと、リパブリックや森本さんや鈴木剛くんや美鈴とか、33に関係してた人も何人か出てきます。ちょっと遅くなったけど、大ちゃんにいろいろ話を聞いてみました。大ちゃんはやっぱ面白い。すごい好きな人です

−表紙がデザイナーズリパブリックなんだよね。

この本、ベスト盤のCDみたいに作りたいって思ってたのね。 だから装丁もCDのジャケみたいにしたくてリパブリックに頼んだんだ。リパブリックは初めて向こうで会った時に“俺いつか自分の本を必ず出すからその時はジャケットやってね”って頼んでたのね。それから2年くらい経ってたんだけどちゃんと憶えててくれてしかもこんなかっこいいデザイン作ってくれてすっごく嬉しかった。

−冒頭のカラーの部分もすごい豪華メンバーだし。

あれはね、僕の原稿を僕の好きなイラストレーターやデザイナーの人に読んでもらってそこからイメージしたものを表現してもらったの。だから本当は全部、元の文章があるんだ。本を出す前にフライヤーとして小冊子を作ったんだけど、実はそこに載せた文章とリンクしててイラストとか見ると何をイメージしたかわかるようになってる。ベスト盤とかって、自分の好きな人だったり友達とかに頼んだリミックスが入ってるじゃん。そういう風にしたくて。普通そういうのってボーナストラックとして後につけるけど一応、本だから派手なのを最初に持ってきただけ。そういった意味じゃあれは僕に対するリミックスなんだよね。

−そーなんだー。そんなことどこにも書いてないじゃん。

書いてないよ(笑)。だって見る人には関係ないじゃん。

−関係あるよ! すごい裏ネタじゃん。

そうか〜。

−秋元康、リパブリック、山田ないと‥すごいメンツだよね〜。 昔から思ってたけど大ちゃんってすごく好奇心の範囲が広いよね。それがすごいよ。 ライブでもコンサートでも映画でもいろんなジャンルのに行くし。 そんで、いろんなの見に行って毎回よかった〜とかダメだった〜とか本気で興奮して言ってる。

ジャンルバラバラだもんね〜(笑)。僕の中では関連性がちゃんとあるんだけど。

−この本ってゲームとかインターネットとかいろいろ書いてあるけど実は大ちゃんの中の関連性についての語る本だよね。

うん、そーなんだよね。便宜上、帯にゲームについてとか書いてあるけど、全然、ゲームについてなんて書いてなくて“ゲームをやった僕がどう思ったか”しか書いてない。(エレキングの)野田さんには私小説だねって言われた。

−だから最初から最後まで読むと大ちゃんがわかるっていう。 私はね、TOBYがリミックスしたマイク(バン・ダイク)のベスト盤みたいな感じがすごいしたの。 トータルで聞くとマイクがわかる。それとトビーちゃんの世界観も見える。あれも大ちゃんが関わってるんだよね。

そうそう!あれもTOBYちゃんと話し合ってこういうのがいいんじゃないって言いながら作ったんだ。古い曲も逃げずに入れる、ちゃんと流れを作れば聴けるって。 あれも年代順じゃなかったり、マイクのベスト盤なのに石野くんのリミックスが真ん中に入ってたり。 作り方すごい似てるよね。

−大ちゃんのは成長記録って感じ。最初の方読むと初心忘れべからずって思う。

今回って一個も書き下ろしってしてないのね。今までの原稿ってハードディスクに全部残してるんだけどそこから選んだものをまとめようと思ったんだけど、もうあの頃のあの感じって全く出ないんだ。だから少し手を入れてるけどほとんどそのまま載せてる。“クラブとゲームが”とか“テクノとインターネットが”みたいなことにもうあんな風に燃えられないんだ。もうそういうのはいいわっていうのがすごいあって。あの時すごいって感じて書いたあういう文章ってもう2度と書けない。だからこれはこれで残した方がいいって。恥ずかしいけど残そうって思ったんだ。

−本読み終わって“それで今、大ちゃんはどこに行こうとしてるの?”って思ったんだけど。

それ、野田さんにも言われたわ。“で、キミはこれからどーすんの?”って(笑)。僕としてはこれで、もう人のものをいいって言うことや人の作ったものと人の作ったものをくっつけて新しいもの作ったりとかっていうのは打ち止めにして、今度は作る側に回ろうって思ってる。勿論、気に入ったものと出会ったらやるけど一応打ち止め。それでちょうどこの単行本の準備してる時、渡辺監督の『カーボーイビバップ』 と森本晃司さん監督の『永久家族』っていう二つアニメーションの脚本の話が来てそれをずっとやってた。

−『カーボーイビバップ』 は今、やってるんだよね。

うん。テレビ東京で金曜の夕方6時からやってるから見てね。秋ぐらいにはビデオになるらしいんで最初から見たい人はそっちでも見れます。『カーボーイビバップ』 も『永久家族』も、1年ぐらいかけて“この国はどんな服が流行っていて、どんな曲が流行っていて”みたいなアニメーションには全く出てこないような部分まで、世界観を一個一個作っていくって作業をしたんだ。

−それはリアリティのため?

そう。セリフ一つ言うにしてもその人のバックボーン全部わかるようにしてく。 それはすごく面白かったわ。ずっと頭の中だけで考えてたようなことを200人近くの人が時間をかけてちゃんと形にしていくわけじゃない。すごいことだよ。

−そういう風に先に世界観を作っていくのって普通なの?

ううん。あんまりない。アニメーションもゲームも、大体、細かい設定って必要なとこだけあとから付けていくんだよね。

−じゃあ、映画みたいな作業をしたんだね。

今ってアニメーションとかゲームとかの世界の方が映画より大きな予算が出るからそういう作り方ができるし、あとそっちの業界は若い人に自由にやらせようって環境があるのね。
今、ゲームの方も野澤現ちゃんと作ってるんだ。それも昔、ゲームが好きだーって言ってた頃は自分がゲームを作るなんて考えられなかった。それがたまたま現ちゃんと話してた時にアイデアが出てきて、それがすっごい確信的なアイデアで、すごすぎるから本当はすごくないかもとか思って3ヵ月くらいおいてまた考えたんだけどやっぱりまだすごいよ〜って(笑)。そしたらそれが現実的に動くことになって。」

−それはまだ内緒?

うん。僕がシナリオや設定を作ってるんだけど、僕と現ちゃんが作ったんじゃないみたいなゲーム。僕達を知ってる人はびっくりすると思うよ。すごくいいストーリーだから絶対いいゲームができるってわかってて、今それを作れるすごくいい環境があるわけだから絶対いい形にしたいって思ってる。楽しみしてて。


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